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鍵盤に与えられた音程のマニアックな小ネタ

音とは、物体の振動です。それが空気を介して伝わってくるものです。振動の速度=周波数が速ければ速いほど高い音として聞こえ、その音の高さを「音程」といいます。

音程は本来、無段階で無制限なのですが、楽典では「12音階」という法則であえてそこに段階を設け、使用する音程を限定しています。…というと難しそうにきこえますが、DTMを愉しむにあたって通常これはまったく意識する必要はありません。

keyboardKeyeditor
楽器、ソフトウェア、ハードウェア。ほぼあらゆるものが音程を12音階で扱うように設計されている

というのも、鍵盤やソフトウェア、楽器などあらゆるものが、楽典で定義されている「12音階」で扱えるようにあらかじめ設計されているからです。なので、小難しいことは考えずマウスをポチッ、鍵盤をポン、ギターの弦をムニュッ、とするなどして「どの音がいいかなー?」ってやっていれば、それだけで楽典の基礎理論に則った音程が鳴るわけですね。

どのような音程の移り変わり、同時に鳴る音程のどのような組み合わせがカッコいいのか、というのは次の段階の初歩的な応用理論です。まずは気ままに、思うぞんぶん音を並べて遊びましょう。

ところで、その12音階というやつはどういう仕組みで成り立っているのでしょうか。今回はその設計方法の種明かしを少しだけ解説します。ここから先は別に覚えなくてもかまいませんが、電子的な計測器もない時代によくこんなの思いついたなー!と思える数学のお話、読んでみるとなかなか面白いかもしれませんよ。

Octave:オクターブ

音とは振動で、その振動の速度が音程です。

とある振動周波数、「α(アルファ)」という音程があったとします。

Octave

そのαの周波数をぴったり2倍=2αにすると、「高さは違うけど同じ音」という不思議な音に聞こえます。2αをぴったり2倍の4αにしても同じようなことがいえます。この「周波数がぴったり2倍」の関係にある音程をOctave(オクターブ)といい、12音階はこのオクターブという現象を基準に設計されています。


α≒261.6Hzのときの2α、4α。確かに高さは違うが同じ音に聞こえる

魔法の計算式「2の12分の1乗倍」

とある周波数αのオクターブ間を12段階ずつに区切り、その区切りのところにある周波数(音程)だけを使用すると定めたものが、楽典で定義される12音階です。
ここでは仮にギリシア文字を割り当てて解説しますね。

12notes
アルファベットや数字を使用するとあとでややこしくなるため、ここではギリシア文字を使用することとした。
つまりただの解説用仮記号なので覚えておく必要はまったくない

段階の設定には「21/12」という魔法の数字が用いられています。
※「2の12ぶんの1じょう」。計算すると1.05946309…という数字になります。

MagicNumber

周波数αの振動速度を21/12倍に速くしたものを周波数βとします。βにもう一度同じ数値を掛けてγ、γにもう一度掛けて…と繰り返していくと、12回目にぴったり2αになります。さらに繰り返し掛けていけば、ぴったり2β、2γ、2δ…と、次々にオクターブの関係が算出され、かつ隣り合うすべての音程同士が1:21/12の周波数比率になります。

オクターブ=高さは違うけど同じに聞こえる音ですから、これによってひとつの周波数をもとにした12種類限定の音程が決定づけられましたね。この等しい比率で構築された12音階を、12平均律といいます。

ちなみに、Excelなどの表計算ソフトでこの魔法の数字は2^(1/12)と入力します。以下に実験用の周波数算出Excelワークシートを用意しましたので、興味のある方はダウンロードして遊んでみてください。また、12音階の基準となる周波数αには標準値として440Hzが用いられますが、国の文化や音楽表現の意図によって柔軟に変更されます。

ダウンロードボタンからどうぞ。
Office ExcelやExcel online、Excel互換ソフトなどで使用できます

音階(スケール)=ドレミの概念のはじまり

ここまでにα~μという12種類限定の音程とそのオクターブ違い、という概念が設定されました。…のですが、「もうちょい少ない方が作曲ラクじゃね?」と誰かが言い出したのかどうかは定かではありませんが、ここからさらに使用する音程が厳選されます。

ここでは例としてαに440Hzを設定した12平均律から、7つの音をチョイスした組み合わせとそのサウンドをみてみましょう。

音程チョイスの例1
番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1
仮名 α β γ δ ε ζ η Θ ι κ λ μ (2α)
使用 × × × × × (○)

※○=使用、×=基本的に不使用

考えた誰か「おお~、なんか陰のあるイケメンな響きになった!」

音程チョイスの例2
番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1
仮名 α β γ δ ε ζ η Θ ι κ λ μ (2α)
使用 × × × × × (○)

考えた誰か「爽やかな明るい響きでいい感じ!」

…もうおわかりですね?
12音階からチョイスすることによって生まれる、暗い・明るいなどの特徴的な響きを持つ組み合わせを音階(スケール)といい、これがドレミの概念のもとになっているものです。楽典ではここからもう一歩先へと推し進めてドレミの概念を定義し、標準値として使用できる固定音程とその名前、音階に対する役職名などを定めています。

音階にはチョイスする音程やその数などによってたくさん種類がありますが、ここでは詳しい説明は控えておきましょう。今回は、いっぱいあるのか~へぇ~そうなんだ~程度の認識でOK。

ともあれ、ピアノなどで見慣れたあの鍵盤たちが何を根拠に音程を与えられているか、その仕組みの元ネタはこのようになっているんですね。「平均律」という言葉はJ.S.バッハの楽曲タイトルに見ることができますので、西暦1700年頃にはすでに存在していたということなのでしょうか。であれば、あんな数値をどうやって導き出し、どうやって実用していたのか本当に不思議です。

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